着物は思い入れがあって手放しづらいものですが、いつまでもたんすの肥やしにしているわけにもいきません。着物の買取業者を探している人の中には、以下のお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

「いつか着るかもと振袖を取っておいたけど、結局たんすの肥やしになってしまっているから手放したい」

「亡くなった祖母の着物コレクション、それなりに高価なものだからちゃんと見てもらいたい」

「手放すか迷っている着物、どうせなら着物が好きな人の手に渡って欲しい…」

そこでこの記事では、確かな知識と経験で着物の価値を見極め、しっかり値段を付けてくれる「着物買取専門店」をご紹介していきます。その中でも特におすすめの業者を16社ピックアップしましたので、「少しでも着物を高く売りたい」という方はぜひ参考にしてみてください。

さらに、着物の種類・作家・伝統工芸別の買取相場や高価買取のコツ、失敗しない着物買取業者の選び方についても詳しく解説しますので、着物の売却に後悔したくないという方は必見です。

着物買取おすすめ業者16選！口コミや評判も一部紹介

インバウンドで訪日外国人が増えた影響から、近年では中古市場における着物の需要が再熱しています。リユース経済新聞によると、2024年11月の「ジャパンキモノオークション」における出来高は、前年比3割増の推移でした。特に、単価の高い作家物などのブランド着物が注目され、盛んに取引されています。

そのため、ここ数年は落ち込みぎみだった着物の中古相場ですが、現在は少しずつ回復してきていると言えるでしょう。海外バイヤーの古物市場参加や、小物として再販するためのリメイク需要、訪日外国人需要を見越した異業種からの仕入れ増加など、以前よりも着物の買い手が増えてきているのです。

中古市場における需要が高くなってきている今、着物は旬の商材になりつつあります。専門の買取業者はもちろん、さまざまな品目を扱うリユースショップやブランド買取業者なども着物に注目し、しっかりと値段を付ける方向にシフトしてきているのです。大切に保管してきた着物があるなら、今が売り時でしょう。

そこでまずは、おすすめの優良着物買取業者を16社セレクトいたしました。

• 福ちゃん
• バイセル
• ザ・ゴールド
• ファンタジスタ
• リファスタ
• ウリエル
• グッドディール
• コメ兵
• 京都高級呉服買取センター
• 八光堂
• 彩羽
• たんす屋
• 買取大吉
• OKURA
• きものおおば
• 菊乃屋

ここからは、上記16社の魅力と特徴、利用時の注意点について詳しく解説し、リアルな口コミも合わせて紹介していきます。業者ごとに得意な分野や買取方法は異なるので、自分のニーズに合ったものを見つけてみてください。

福ちゃん

「福ちゃん」は、着物の高価買取に自信のある買取業者です。経験と知識が豊富な査定士が在籍しており、作家物や大島紬・結城紬などの高級着物を買取強化しています。買取方法の中でも特に出張買取を強化しており、以下のプランや独自のサービスを展開しているのが特徴です。

• レディースプラン（女性スタッフがお伺いする女性限定プラン）
• 安心見守りプラン（家族や知人にオンラインで立ち会ってもらえる）

上記サービスはすべて無料で、訪問料・査定料・キャンセル料もかかりません。即日訪問・即日買取も可能ですが、お住まいの地域によっては対応範囲外になってしまうため注意が必要です。シミや色あせなどのダメージがあるものや、他店で断られたものでも買取できる場合があるので、まずは気軽に依頼してみるのがいいでしょう。

また、宅配買取では無料の梱包キットを用意してもらえるため、段ボールの用意がなくても依頼できます。ただし、不成約や返品の場合は返送料が自己負担になるので注意しましょう。

さらに、福ちゃんでは着物のほかにも幅広い品目を扱っています。

• ブランド品
• 貴金属
• ファッション
• カメラ
• 切手・古銭
• 食器（箱付き）
• レトロホビー　など

そのため、自宅の不用品をまとめて売りたい、実家を整理したいという人にもおすすめです。

バイセル

東証グロース上場企業である「バイセル」は、累計4,300万点以上の買取点数を誇る買取業者です。査定士と商品管理部門の鑑定担当者による2重チェックをおこなっており、最新の相場価値を反映した適格な査定金額の提示を心掛けています。

出張買取は最短即日査定・手数料無料で対応しており、47都道府県に出張可能です。近隣に店舗がない場合や、たんすや衣装ケースにある大量の着物を見てもらいたいという方に適しています。また、女性の鑑定士も在籍しているので、1人暮らしの女性も気軽に依頼しやすいでしょう。

また、宅配買取でも査定料・送料・梱包資材費を無料で対応しています。梱包キットは4種類の段ボールが選べるので、依頼量に合わせたものを注文しましょう。ただし、返送品は着払いになるため、買取可能商品をよく読んでから依頼するのがおすすめです。買取金額が気になる方は、先にLINE査定で概算を聞くのがいいでしょう。

バイセルでは、着物のほかに以下の品目も扱っています。

• 切手・古銭・金券
• 骨董品
• レコード
• カメラ
• ブランド品
• 宝石・貴金属・時計
• 毛皮
• お酒
• 楽器
• オーディオ・家電
• ゴルフクラブ　など

ザ・ゴールド

創業62年の「ザ・ゴールド」は、接客対応の良さが評価されている老舗の買取専門店です。新人スタッフはもちろん、中堅・ベテランに対してもしっかり教育研修を徹底しているため、全員が着物査定のプロとして買取業務に従事しています。

ザ・ゴールドは、着物を主要買取商材として扱っており、強い思い入れを持っている企業です。一点一点時間をかけてじっくり価値を見極め、買取後も丁寧に扱ってくれるので、安心して手放せるでしょう。自社運営のリユース着物市場など、高値で売却できる独自のルートを持っているため、しっかりと金額を提示してもらえます。

また状態の悪い着物は、ボランティア団体やリメイク作家に寄付しているため、無償で引き取ってもらえるのもメリットです。即現金化したい場合は全国に60店舗以上展開されている店頭に直接持ち込むのがいいでしょう。出張買取では女性査定員も在籍しているので、自宅に招き入れるのが不安な方でも気兼ねなく依頼できます。

ザ・ゴールドで買取しているその他品目は以下の通りです。

• 貴金属・宝石
• ブランド品
• 切手・金券
• 骨董品
• 生活雑貨・家電　など

ファンタジスタ

「ファンタジスタ」は着物専門の買取業者で、買取業務や査定業務を社長自ら担当しています。社長は、競合他社へのコンサルティング指導や、着物買取の講習会などをおこなっている実力者です。現代の着物からアンティーク品、有名産地の工芸品や有名作家の高級着物まで幅広く扱っています。

着物の査定方法は、店頭買取・宅配買取・出張買取の3つです。日本橋と千駄木の2ヵ所に買取店舗を構えているため、足を運べる方は直接持ち込んで、即現金化してもらうのもいいでしょう。出張買取と宅配買取も対応可能ですが、査定者が移動中・接客中の場合は順番を待つ必要があるため注意してください。

特に宅配買取の場合は、買取成立後にファンタジスタから届く書類の受け取り連絡後に振込になるため、場合によっては金額を受け取るまでに1週間以上かかってしまうかもしれません。また、以下の条件に該当する着物は買取不可となるので注意が必要です。

• 汚れ・傷などダメージが大きいもの
• ウールやポリエステルなどの化学繊維を使ったもの
• 真っ黒な着物（喪服など）
• 使用済みの草履　など

リファスタ

創業から14年の実績を持つ「リファスタ」は、着物専門のバイヤーが在籍している宅配買取業者です。着物・和服・呉服だけでなく、織物や帯、和装小物まで幅広く買取しています。宅配買取は全国対応で、必要に応じて無料の宅配キットも支給可能です。

また、すべての宅配物に無料で30万円までの配送保険を設定しているので、高価な着物も安心して発送できます。買取不成立となった場合でもキャンセル料はかからないため、気軽に依頼しやすいでしょう。金額が気になる方は、事前に「簡単LINE査定」を利用して概算を聞いておけるとさらにスムーズです。

さらに、リファスタは貴金属・ジュエリーの買取を得意としているため、自宅に眠っているものがある方や手放そうか迷っている方は、合わせてみてもらうことをおすすめします。振込までが迅速・スムーズという口コミも多く、早く手元にお金が欲しいという方にも最適です。

ウリエル

「ウリエル」は、着物・食器・骨董品を専門に買取している出張買取専門業者です。出張買取と催事場で買取をおこなう「催事買取」の2種類を採用しています。知識や経験が豊富な査定士が在籍しており、着物の種類・年代・産地・技法まで細かく見極めてくれるのが特徴です。

出張買取は、主に関東・近畿エリアに対応しています。出張料・査定料・キャンセル料は無料で対応しており、最短即日での訪問が可能です。また、「見て欲しい着物が大量にある」「ほかのものと合わせて売りたい」というケースにも快く対応してもらえるので、売りたいものがたくさんあるという方にもおすすめします。

ウリエルの出張買取で取り扱い可能な品目は以下の通りです。

• 切手・古銭
• 毛皮・ブランド品・香水
• 貴金属・宝石・時計
• 骨董品
• ブランド食器
• オーディオ・レコード・楽器
• ゴルフ用品
• ゲーム　など

また、遺品整理も専門におこなっており、遺品整理協会から優良事業所として認定されているため、安心して任せられます。古い着物や状態の悪い着物でもしっかり査定してくれるので、「捨てようかと迷っている」という方は一度相談してみるのがいいでしょう。

グッドディール

「グッドディール」は、累計取引金額1,000億円以上の豊富な実績を持つ会社が運営する、ブランド品・不要品の買取専門業者です。電話やメールでの事前査定・買取相談のほか、出張買取・店頭買取・宅配買取の3つの買取方法を採用しています。

グッドディールでは特に出張買取を強化しており、全国対応・最短当日訪問・現金決済が可能です。引っ越しや遺品整理などの大量買取にも柔軟に対応しています。グッドディールで買取可能なその他品目は以下の通りです。

• 美術品や絵画
• 掛け軸・珊瑚・陶器・茶道具
• お酒・食器
• ファッション関連
• 家具・楽器　ほか

宅配買取では、手数料を含むすべての利用料を無料で対応しています。キャンセル料に関してのみ、査定額が3,000円未満の場合は自己負担となるため注意しましょう。金額が気になる方は、宅配キットの申込時に相談するか、LINEなどの事前査定を利用するのがおすすめです。

コメ兵

「コメ兵」は、「日本最大級の買取デパート」がキャッチコピーの大手買取業者です。ブランド買取を得意としているイメージが強いですが、着物の買取も積極的におこなっています。コメ兵で取り扱い可能な着物は以下の通りです。

• 化繊・綿・麻・正絹の着物
• 和装小物（帯締め・帯揚げ・帯留めなど）
• 羽織
• 浴衣
• 振袖一式・七五三着物一式
• 男性用着物一式
• 反物　など

ただし、喪服やウール製の着物、においや汚れの強いものは買取できないため十分注意しましょう。個別での金額提示が難しいものに関しては、まとめの査定額になる可能性もあります。

また、コメ兵は主に店頭買取に従事していますが、宅配買取にも対応可能です。「自宅から発送」「コンビニから発送」のどちらかが選べます。「プレミアム運送保険」を採用しているため、1箱につき最大100万円までの補償が受けられるのが特徴です。高額なものを送るのが心配という方も、安心して依頼しやすいでしょう。

京都高級呉服買取センター

創業55年の「京都高級呉服買取センター」は、高級着物に特化している買取専門店です。主に高級着物・帯・反物・有名作家の作品を対象に、高価買取を実現しています。業界トップクラスの知識量と独自の販路を確保しているため、場合によっては市場価格以上の査定額提示も可能です。

買取方法は店頭買取・宅配買取がメインですが、内容によっては出張買取にも対応しています。宅配買取は無料の梱包キットが利用できるため、段ボールが手元になくても安心です。梱包時はたとう紙から出した状態でも問題ありません。また、証紙や端布、作家入りの桐箱などがある場合は、一緒に送ると査定に加味されます。

荷物の到着後は、通常1営業日以内に電話またはメールでの査定完了連絡が可能です。金額に納得できれば、即日あるいは翌日に振込対応してくれるので、比較的スピーディーに金額が受け取れるでしょう。金額に納得できない場合は返送してもらえますが、気になる方は事前にLINEで買取相談をしておくことをおすすめします。

八光堂

「八光堂」は、古美術品・骨董品の買取を専門におこない、40年以上の実績と10万件以上の買取データを持っている老舗の買取店です。専門知識を持つ鑑定士（バリューデザイナー）が在籍しており、美術品の買取専門店満足度調査で1位を獲得しています。TVメディアでも多数紹介されているので、安心して依頼できるでしょう。

遺品整理・生前整理の相談・買取にも積極的で、出張買取は全国対応可能です。まず、メール・LINEで写真を送る無料査定で訪問可能かを判断し、概算を提示します。金額に納得できる段階になったら実際に訪問して査定するため、キャンセルの手間になりにくいのが特徴です。

また、八光堂では以下の着物アイテムを買取強化しています。

• 作家着物
• 帯
• 振袖
• 訪問着
• 留袖
• 紬
• 友禅
• 沖縄着物
• アンティーク着物
• 羽織（和装上着）
• 反物
• ほか和装小物　など

彩羽

「彩羽（いろは）」は、東海・関西を中心に出張買取をおこなう買取業者です。着物や帯、反物・骨董品などの買取を強化しており、現在は全国展開を目指して出張範囲を拡大しています。出張費・キャンセル費・買取手数料は一切かからないので、対象エリアの方は検討してみましょう。

対象エリア外の方には宅配買取がおすすめです。梱包材の用意が難しい場合は要相談で支給してもらえるため、まずは連絡してみるのがいいでしょう。ただし、発送時は送料が元払いとなり、買取成立した場合にのみ「買取金額＋送料」を支払ってもらえる形なので注意が必要です。

また、生前整理や遺品整理の依頼も受け付けており、以下の品目も合わせて買取に出すことができます。

• 骨董品
• 貴金属・宝石・アクセサリー
• テレカ・切手・記念コイン・古銭
• ブランド品・毛皮　ほか

たんす屋

「たんす屋」は、着物買取専門のリユースショップです。買取と販売の双方に従事しており、豊富な知識と実績を持った着物愛に溢れる専門スタッフと、数十年着物を見てきた一流の査定員が在籍しています。見た目や状態だけでなく、歴史的背景や希少性、製作年代や技法までを総合的に判断し、しっかりと価値を見極めているのが特徴です。

たんす屋で高価買取している着物には、以下のような例があります。

• 琉球びんがた
• 宮古上布
• 芭蕉布
• 加賀友禅
• 本塩沢
• 小千谷縮
• 本場黄八丈
• 本場結城紬
• 本場大島紬
• ほか有名作家作品

現在対面買取は中止しており、LINE査定と宅配買取のみが利用できます。LINE査定は、着物や売りたいものを撮影し、必要事項を記入して送信するだけで、簡単に仮査定の結果が送られてくるサービスです。金額に納得してから本査定である宅配買取に進めるため、キャンセルの手間がかかりにくくなります。

また、宅配買取は絹の着物と帯10点以上から受付可能です。到着後1～2週間で査定完了、電話で金額報告後に入金となります。送料・査定料は無料ですが、梱包資材とキャンセル時の返送料は自己負担となるため注意してください。

買取大吉

「買取大吉」は、駅近店舗を多数構えるブランド買取の専門業者です。1,000万円超えの査定額でも即現金化できるので、すぐに現金が欲しい方でも依頼しやすいでしょう。作家物から無名のものまで幅広く扱っており、傷や汚れのある訳あり品もしっかり値段を付けてくれます。

出張買取は全国対応でおこなっており、最短即日25分で訪問可能です。プライバシーや防犯面を不安に思う方のために、家の中には入らず玄関先での査定にも柔軟に対応してもらえます。キャンセルの場合も手数料はかからないので、安心して依頼できるでしょう。

また、買取大吉では公民館や商業施設などでおこなう、不定期の「催事買取」もおこなっています。買取店に入ることや、業者を自宅に招くのに抵抗があるという方、気軽に相談・見積もりだけしたいという方は、公式サイトの「大買取フェア開催情報」を確認してみてください。

OKURA

「OKURA」は、東証プライム上場企業であるゲオグループが運用する買取業者で、20年以上のノウハウを活かした専任バイヤーが在籍しています。ブランド買取のイメージが強いですが、着物の買取も専門におこなっており、価値を正確に見極めた高価買取が可能です。

特に、以下の技法で仕立てられた着物は、比較的値段が付きやすい傾向があります。伝統証紙や産地証紙付きの着物はさらに高価買取の可能性が高いです。

• 総絞り
• 本疋田絞り
• 有松・鳴海絞り
• 京鹿の子絞り　など

また、OKURAは豊富な販売ルートを持っているため、どのような品物でもしっかりと対応してくれます。多少のシミやシワ、傷のある着物なら買取できる可能性が高いので、一度相談してみるといいでしょう。出張買取や宅配買取は各手数料がかからないため、店舗に行けない方も利用を検討してみることをおすすめします。

きものおおば

「きものおおば」は、特選呉服に特化した買取業者です。一流の作家物や各産地の染織品などを強化しており、全国対応で宅配・出張買取をおこなっています。鑑定歴35年以上の着物専門鑑定士が在籍しているため、レアな着物もしっかり価値を見極めてくれるのが魅力です。

きものおおばでは、以下のアイテムを買取強化しています。

• 作家着物（岩井香楠子・北村武資・志村ふくみ・久保田一竹・龍村平蔵ほか）
• 産地染織品（結城紬・本場大島紬・本場黄八丈・加賀友禅・芭蕉布ほか）
• アンティーク着物・アンティーク帯
• 着物（訪問着・振袖・留袖・小紋・附下・江戸小紋・反物・和装小物）

また、きものおおばの宅配買取は送料無料です。まずは電話・メール・LINEのいずれかで買取して欲しいものの概要を伝えます。メールかLINEの場合は画像を送付すると概算を伝えてもらえるので、事前に値段を知りたい方、売れるかどうか知りたい方は利用するのがいいでしょう。

菊乃屋

「菊乃屋」は、着物の宅配買取を専門におこなう買取業者です。喪服類以外の着物・和装品を扱っており、女性店主が丁寧に査定しています。高級着物は特に買取強化しており、有名作家や証紙のあるものなら査定額から20％UPで金額を提示してくれるので、該当の着物を持っている方はぜひ検討してみてください。

また、着物は1枚からでも快く買取に応じており、値段がつかないもの・処分希望のものも買取可能です。ただ買取って廃棄するのではなく、地元バザーや団体に寄付してくれるので、思い出の詰まった着物でも大切に扱ってもらえます。

宅配買取は、商品到着後約1～5営業日で査定完了の連絡、1週間以内に振込対応完了する流れです。着物と一緒に送付すれば茶道具も買取してもらえます。ただし、キャンセル時の返送料は自己負担となるため注意しましょう。なお、現在は個人対象の買取は一時的に休止しており、法人向けの買取のみ対応しています。

着物の買取相場一例を紹介！高価買取されている着物とは

ここからは、着物の買取相場について詳しくみていきましょう。以下の3つの観点から、買取相場の一例をご紹介していきます。

• 着物の種類別買取相場
• 作家着物の買取相場
• 伝統工芸品の買取相場

ここで紹介するのはあくまでも現在の相場に沿った一例です。需要の変動や着物の状態によっては大きく変動することもありますので、1つの指標としてお役立てください。

着物の種類別買取相場一例を紹介

着物にはさまざまな種類があり、それぞれ現代における価値や需要は異なります。ここでは、以下の9種類の着物における相場の一例を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

特に高い価格が付くのは凡庸性の高い着物です。訪問着や振袖、留袖・付け下げなどは、成人式や結婚式などのお祝いシーンで幅広く使えます。シンプルな色合いの着物も使い勝手が良いため、状態が良ければ高価買取が期待できるでしょう。

ただし、礼服・喪服などの着用シーンを想定した着物は、中古市場における需要が低いことから、買取価格は低くなりがちです。場合によっては断られるケースもあります。

また、和装小物についてはまとめ買取が多いですが、単体の場合の買取相場については以下を参考にしてください。

作家着物の買取相場一例を紹介

以下は、買取強化されやすい主な作家着物の買取相場です。

もちろん、状態や人気によっては上記の上限額を大きく上回るケースもあります。中には100万円以上の買取価格になるものもあるため、お手持ちの作家着物がある方は、一度見積もりだけでも依頼してみるといいでしょう。

伝統工芸品の買取相場一例を紹介

友禅や紬、上布などの高級着物は比較的高価買取の対象になりやすいアイテムです。中でも以下の伝統工芸品は、高価買取が狙えるでしょう。

伝統工芸品は希少性が高く、職人が一つひとつ手作業で織り上げているものがほとんどです。そのため、どれも価値が高く、上記以外の伝統工芸品でも高価買取が狙えるものが多くあります。

着物買取業者の選び方！リサイクルショップよりも買取専門店

ここからは、失敗しない着物買取業者の選び方のコツを3つご紹介していきます。

• 着物の買取実績があり専門的に扱っている業者を選ぶ
• 着物の価値を正確に見定められる鑑定士が在籍している
• 自分の都合に合った買取方法が選べる業者に依頼する

上記を総合的に検討すると、一般的なリサイクルショップよりも着物の買取専門店を選ぶ方が良いことがわかります。それぞれ理由を詳しく解説しますので、業者選びに後悔しないためにもぜひ知っておいてください。

着物の買取実績があり専門的に扱っている業者を選ぶ

着物の買取業者を選ぶ際は、着物や呉服の買取を強化している、または専門的に扱っている業者を選びましょう。一般的な買取業者に依頼するよりも、着物一点一点しっかり査定してくれたり、市場を加味した正しい買取価格を提示してくれたりするメリットがあります。

さらに、着物買取に力を入れている業者は、定期的に買取キャンペーンをおこなっているため、タイミングが合えばお得に買取ってもらえるのもメリットです。実績の有無は、公式サイトをチェックすれば把握できます。また、買取を強化している業者は「着物買取の専用ページ」を作成しているので、その有無でも判断できるでしょう。

着物の価値を正確に見定められる鑑定士が在籍している

少しでも高く買取してもらいたいなら、着物の価値を正確に見極められる専門の鑑定士が在籍している買取店を選びましょう。着物は骨董品や美術品的な側面が強く、実は明確な相場というものが存在していません。一般的なブランド知識やファッション知識では正しく評価できない、専門性の高い商材です。

査定者は、以下のようなさまざまな側面から、着物の価値を見極めなければなりません。

• 着物の状態
• いつの時代に作られたものか
• どういう技法で作られているのか
• どんな柄があしらわれているのか
• どの作家が作ったものか

さらに、現代人の体型に合っているサイズ感なのかという観点も必要になります。昔の人は今の日本人よりも10cmほど平均身長が低かったため、やや大きめなサイズのものが売れやすいです。これらは、知識のある査定者でないと蓄積されていないノウハウなので、着物専門の査定士が在籍する業者を選びましょう。

自身の都合にあった買取方法が選べる業者に依頼する

買取業者を選ぶ際は、自分の希望に沿った買取方法を採用しているかどうかも重要です。着物買取で利用できる主な買取方法には、以下の選択肢があります。

• 店頭買取
• 宅配買取
• 出張買取

ここからは、上記3つの買取方法におけるメリットとデメリットを紹介しますので、しっかり把握して自分に合ったものを選びましょう。

店頭買取はその場で現金に変えられるスピード感重視の人におすすめ

店頭買取は、即現金化できることが大きなメリットです。店舗の混み具合にも左右されますが、基本的には数分間～数時間待てばその日のうちに現金が受け取れます。

また、どんな人が査定したのか、どんな理由で価値を判断したのかもその場でヒアリングできるので、思い入れのある着物でも納得して手放せるでしょう。キャンセルする場合でも、特に査定料やキャンセル料はかからないため、気兼ねなく持ち帰りできます。

ただし、必ずしも自分の移動可能な範囲に買取店舗があるとは限りません。業者によっては店頭買取をおこなっていないケースや、主要都市にのみ店舗を展開しているケースなどもあるため注意しましょう。さらに、遠方の場合は交通費やガソリン代、往復の労力などもかかります。また、荷物になるため大量持ち込みにも向きません。

着物買取は宅配買取がおすすめ！自宅で着物を詰めて送るだけで完結

宅配買取は、全国どこからでも着物を買取してもらえるメリットがあるため、買取方法に迷ったら宅配買取をおすすめします。

自宅で着物や売りたい関連アイテムを梱包して集荷に出すだけで完結できるので、在宅ワークや子育て、介護などで忙しい人でも利用しやすいでしょう。業者によっては自宅まで集荷に来てくれるケースや、梱包資材を無料で支給しているケースもあります。

宅配査定のデメリットは、買取完了まで時間がかかることや、各種手数料の有無に注意しなければならないことです。発送した荷物が業者の元に届くまでに数日かかるだけでなく、査定完了後は金額合意のステップを挟むため、振込対応完了までにも数日要する可能性があります。そのため、即現金化したい方には向きません。

また、「基本的には各種手数料は無料だが、キャンセルした場合は返送料がかかる」という業者も多いです。ただしこの場合は、事前に査定額の概算を聞いておくことで、キャンセルの可能性を低くすることができます。

出張買取は着物が大量にある場合や他に売りたい物がある時に便利

着物買取を専門におこなっている業者の多くは、出張買取にも対応しています。出張買取とは、自宅まで業者が訪問し、玄関先や室内で着物の査定をおこなう買取方法です。大量の着物があって持ち込みや梱包が難しい場合や、遺品整理・引っ越しなどで売れるものをまとめて売りたいときに大いに活用できます。

また、店頭買取と同様に、直接査定士の顔を見ながら値付けの理由や知識を教えてもらえるのもメリットです。その場で査定することになるため、透明性の高い査定が期待できるでしょう。

ただし、人によっては「他人を室内に招くのに抵抗がある」「男性と二人きりは怖い」「近所の目が気になる」といった不安もあるかと思います。その場合は、室内に入らず玄関先で対応してくれる買取業者や、女性査定士が対応してくれる買取業者を選ぶのがおすすめです。

また近年では、周囲の目が気になる人のために、無地のトラックや小さめの車で訪問してくれる業者も増えてきています。出張買取に不安がある場合は、上記のような柔軟な対応をしてくれる業者を選ぶことが大切です。

着物を高く売るコツ5選！高額査定を狙おう

着物を高く売りたい方は、以下の5つのポイントを意識しましょう。

• 品質や産地の保証である証紙があると金額アップに期待できる
• 着物をきれいにしてできるだけ良い状態で査定に出す
• 有名な作家の着物や伝統工芸品は安定して高値で取引される
• 着物の査定は一社ではなく複数に依頼して高いところに売る
• 和装小物とセットで買取に出すと金額アップに期待できる

上記を意識することで、通常よりも高い買取価格が期待できます。着物の買取に後悔したくない方はぜひ実践してみてください。

品質や産地の保証である証紙があると金額アップに期待できる

高級呉服や作家物を売却する際などは、着物の品質や産地を保証できる「証紙」も揃えて売却しましょう。証紙は、厳格な審査の基準をクリアした着物にのみ付与される証明書のようなもので、先述した伝統工芸品にも付属しています。

この証紙があると、再販する際も第三者に着物の価値やブランド品であることを証明できるので、高額買取が期待できます。付属品がなくてももちろん買取可能ですが、もし残っている場合は合わせて査定に出しましょう。

着物をきれいにしてできるだけいい状態で査定に出す

着物は、状態によって買取価格が大きく変わるため、できるだけ良い状態で買取に出すことをおすすめします。最も買取価格が高くなるのは、購入時に近いきれいな状態です。

簡単に落とせそうな汚れなら、軽く自分でケアしておくことをおすすめします。査定前に着物や帯を広げてみて、状態をチェックしておきましょう。埃や汚れをサッと拭き取るだけで、そのまま出すよりも高く見積もってもらいやすくなります。

持ち運んだり梱包したりするとどうしても折ジワなどがついてしまうので、なるべく良い状態でみてもらいたいなら出張買取ができる業者を選ぶのもいいでしょう。

正しく保管して着物を長持ちさせる方法とは？

着物の状態を維持するためには、正しい方法で保管しておく必要があります。着物の正しい保管方法は以下の通りです。

• 乾燥剤・防虫剤で湿気や虫食いを防ぐ
• 定期的に広げて湿気を逃がす
• 桐たんすで保管する
• きれいに畳んで「たとう紙」で包む
• 着用後は適切な手入れをしてからしまう

特に、長期保管する際は上記の保管方法を心掛けることが大切です。上記を意識すれば、シミやカビ、虫食いなどを防ぎ、現状を保ったまま長く保管できます。

有名な作家の着物や伝統工芸品は安定して高値で取引される

有名作家の着物や伝統工芸品は相場が安定しており、高値で取引される傾向です。国外からの需要も高く、流行や市場の変動にも左右されにくいので、一定の相場を維持しています。場合によっては、マニア向けに相場よりも高く買取っているケースもあるのです。

また、作家物や伝統工芸品は元々の価値や希少性が高いことから、ものによってはボロボロの状態でも買取してもらえる可能性があります。さらに、小物類も揃えて売りに出すことで付加価値を付けてもらえるケースもあるため、一式揃っているなら状態等で自己判断せず、一度見積もりしてもらうのがいいでしょう。

おくみや衿先にある落款を確認してどの作家のものか確認する

作家物には「落款」と呼ばれる証明印やサインのようなものが付属しています。特に有名作家による落款なら高額買取の対象となる可能性が高いです。落款は、その着物が特定の作家によって作られたことを証明するため、買取価格に大きく影響する可能性があります。

また、落款は通常見えない部分に刻印されているものです。一般的に「おくみ」や「衿先」に刻印されていることが多いため、売りに出す前に確認しておけるといいでしょう。査定時に業者に対して落款の位置を明確に示すことができれば、確実かつスムーズな買取が期待できます。

着物の査定は一社ではなく複数に依頼して高いところに売る

可能な限り高く売りたいという方には、複数の買取業者に見積もりを依頼する「相見積もり」がおすすめです。先述した通り、着物はさまざまな側面を加味して査定する必要があります。また、業者によって得意とする着物の種類はさまざまです。これは、買取った着物をどのように売却するのかという点も関連してきます。

そのため、1社にのみ依頼するのではなく、複数社に買取を依頼して見積もりを出してもらい、値段を比較するのがおすすめです。相見積もりを取る際は、LINEやメールでできる無料の事前査定や、Webサイトの一括査定サービスを利用するのがいいでしょう。

ただし、宅配買取や出張買取で相見積もりを取ろうとすると、時間や労力、手数料がかかる可能性があるため注意してください。

和装小物とセットで買取に出すと金額アップに期待できる

先述したように、和装小物は単体だと値段が付きにくいものが多いです。特に肌に触れるものは使用感が出やすいので、基本は引取か買取不可の扱いになるでしょう。ただし、着物の着用時に必要なものに関しては、普段着物を着ている人から一定の需要があることから、まとめて売ることで金額UPにつながる可能性があります。

そのため、和装小物を手放す際は、不要になった着物と合わせて買取に出すことを意識しましょう。

着物買取の注意点3選！査定に出す前に確認しておこう

着物を買取に出す前に、確認すべき注意点は以下の通りです。

• 合成繊維の着物や状態が悪い着物は買取不可になることが多い
• 着物の価値を保証する証紙や落款がないと買取査定が下がってしまう
• クリーニングに出すと状態が悪くなることもある

合成繊維の着物や状態が悪い着物は買取不可になることが多い

合成繊維の着物や状態の悪い着物は、買取してもらえない可能性が高いでしょう。一般的に、買取対象になる着物は、綿・麻・正絹の着物などです。ウール製の着物や合成繊維の着物を取り扱っている業者は少ないので、買取してもらいたい場合は事前に取り扱い可能か問い合わせてみることをおすすめします。

また、着物は汚れやシミがあると価値が下がるだけでなく、状態によっては買取を断られてしまうため注意しましょう。状態が悪いものを売りたいときは、「状態が悪いものでも買取OK」と謳っている業者に依頼するか、事前査定などで買取可能か確認してから売りに出すのがスムーズです。

着物の価値を保証する証紙や落款がないと買取査定が下がってしまう

ブランド着物や作家物、伝統工芸品の着物を買取に出す場合、証紙や落款が無いものは大きく買取金額が下がってしまう可能性が高いです。先述した通り、証紙や落款は着物の価値を証明する役割を持っています。売り手が口頭で入手経路などを明確に説明できても、残念ながら将来の買い手となる第三者への証明にはなりません。

一般的に、有名なものや高価なものには時代を問わず「贋作」がつきまといます。証紙・落款が無い着物は、「付加価値が付けられない」「本物の証明ができない」として、適切価格での売却が難しくなってしまうのです。そのため、本来なら数十万円の査定額になるものでも、場合によっては数千円まで下がってしまうこともあるでしょう。

クリーニングに出すと状態が悪くなることもある

着物には特殊な染料や繊維が使われているため、一般的なクリーニングでは汚れが落ちず、かえって状態を悪くする可能性があります。クリーニング後に色落ちや変色をしてしまうリスクがあるため、自己判断でクリーニングに出すのはやめましょう。

また、クリーニング代が買取金額を上回ってしまう可能性も否めません。そのため、軽く拭き取るレベルで改善しない汚れの場合は、むやみにきれいにしようとはせず、専門業者に相談することをおすすめします。経験豊富な査定士であれば、汚れた状態のままでも適切に価値を見極めて買取してくれるはずです。

着物買取でよくある質問

着物で買取できないものとはどういった状態でしょうか？

以下は、買取を断られやすい着物の特徴です。

• シミ・汚れの目立つもの
• 虫食いや破れが目立つもの
• 強い臭いが付いてしまっているもの
• ポリエステル・ウールの着物
• 喪服・礼服の着物（黒一色など）
• 家紋や名前入りの着物
• 小さいサイズの着物

特に、喪服や礼服は取り扱いしていない業者が多いので、売却時は注意しましょう。先ほど紹介した業者の中では、「福ちゃん」が喪服の買取実績を持っているため、売却先を探している方は参考にしてください。

着物を売る時期で査定金額は変わりますか？

着物は、季節やイベントで需要が変わるため、その動きに合わせて買取価格も変動します。買取に出すタイミングを見極めることで、高額買取が期待できるでしょう。時期で需要が変動する着物の例は以下の通りです。

• 浴衣（夏に需要が高まるため、夏前の売却が望ましい）
• 振袖（成人式前に需要が高まるため、秋～12月頃が望ましい）

また、季節やイベントとは別に、買取業者がキャンペーンをおこなっているときを狙う方法もあります。

フリマアプリやリサイクルショップで売っても問題ないですか？

フリマアプリやリサイクルショップで着物を売ることもできますが、どちらも最適な方法とは言えません。

フリマアプリは、若者や主婦層の間で盛んに取引がおこなわれており、手軽に利用できるメリットがあります。しかし、売る手間がかかったり、買い手から知識を求められたり、最悪の場合はトラブルに巻き込まれたりするのがデメリットです。本来ならもっと高く売れる着物でも、知識が無ければ相手に安く買い叩かれてしまいます。

リサイクルショップは、着物以外の商材も扱っており一見便利に思えますが、着物買取に関する専門性は低い傾向です。商材知識に長けた査定者が居なかったり、販路がないことから在庫リスクが高かったりするため、高額査定にはなりにくいでしょう。そもそも「着物の買取自体対応していない」というリサイクルショップも多いです。

そのため、フリマアプリやリサイクルショップは、先述したような専門業者で買取ってもらえなかった場合に、「処分するよりはいい」くらいの気持ちで利用することをおすすめします。